2007年03月15日

▼ 人類にとって腰痛は宿命である

 腰痛に悩む日本人は、推定で1000万人といわれています。つまり、腰痛は今や国民病と呼ばれるほどの代表的な病気といえます。

 腰痛は、これまで老化現象の1つとして高齢者の間によく見られました。しかし現代は子供たちの間にまで広がりを見せています。いったい、私たちの体にどんな異変が起こっているのでしょうか。

 そもそも腰痛は、太古の時代からあります。人類の祖先は、背中を丸めながら手を地面につく、四足歩行の生活をしていました。しかし、500万年前、進化の過程で手を使うことを覚え、二足歩行の生活を始めました。四足歩行の動物の場合、背骨が水平であるため体の重さは腰に集まることなく4点に分散します。それに比べて二足歩行の場合は、背骨が縦に配列しているため、どうしても垂直方向に体重がかかってしまうのです。

 なかでも上半身の体重を支える腰の骨や筋肉には、常に過大な負担が加わり、多くの障害から腰に痛みを感じるようになったのです。二足歩行を始めたおかげで、我々は文明を手に入れました。しかし、その代償として腰痛という宿命的な病気を背負うこととなったのです。

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2007年03月16日

▼ 腰痛はなぜ起こるか

 私たちの生活様式は、時代とともに大きく変化してきました。例えば自動車、エレベーター、エスカレーターが普及し、長時間の座り仕事をする人が増えました。このように便利になればなるほど、体を動かす時間は確実に短くなってきます。つまり、私たちの体力は低下しているのです。

 体力の低下と腰痛は直接関係があるのでしょうか。実は、それが、大いに関係あるのです。腰痛には“原因御三家”があります。それは、・筋肉、・血行、・骨の3つです。

 まず「筋肉」について説明しましょう。腰痛の50%を占めるのが腰痛症といわれています。この腰痛症は、レントゲンでも異常が認められず、腰が何となく重い、だるいといった症状だけです。この原因の一番に挙げられるのが姿勢の悪さなのです。腰痛症は、20代、30代の若い人に多く、腹筋、背筋、大腿筋などの筋力の低下によるものだといわれています。

 私たちの日常生活は、筋肉に負担をかけることが多いのです。例えば,デスクワークで前かがみの姿勢だと、正しい姿勢の3倍の負担が背筋にかかります。また、うつ伏せの姿勢で寝ると仰向けの姿勢の4倍の負担が大腿筋にかかります。またハイヒールをはいたときは、素足のときの4倍の負担が大腿筋にかかるのです。 
 筋力が低下すると、このような筋肉への負担が筋肉疲労を生みます。それが続くと筋肉組織内に、痛みを引き起こす物質の「ブラジキニン」を作り出し、筋肉による腰痛を引き起こすのです。


 次の御三家は「骨」です。骨が原因の腰痛は、3つに分類されます。まずは、中高年に多いのが「変形性脊椎症」です。骨は、年を取るとともに変形してきます。いわゆる“勤続疲労”です。その結果、変形性脊椎症となります。

 また、スポーツによって起こりやすいのが「腰椎分離・すべり症」です。これは椎体と椎間関節をつなぐ関節突起部で、骨が切れて脊椎がすべる状準をいいます。
 そして、もっとも多いのが「椎間板ヘルニア」。仕事柄,重い物を持ったり、背骨に急に負担をかけたり、片方だけに常に異常な重さをかけ続けると椎間板ヘルニアを起こしやすいのです。

 骨と骨の間にあってクッションの働きをしている椎間板が、自転車のタイヤが重さでパンクするときのように、内部の髄核がつぶされて外へ飛び出し,神経に触れることで起こる腰痛です。痛みとともに足にしびれを起こすので危険な腰痛の1つといわれています。

 最後の御三家は「血行」です。運動不足による太りすぎは、脂肪の圧迫による血管の収縮につながります。きつい下着を付けることも同様です。血行を悪くすると筋力の低下のときと同じように、血管の回りにブラジキニンを作り出してしまいます。

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2007年03月17日

▼ 腰痛予防のポイント

 腰痛の根本的な予防は、体を動かし運動不足を解消することです。といっても週1回のスポーツクラブで汗を流すということではありません。てきるだけ車に乗らず、とにかく歩くことを基本にする、といった日常生活でできることが一番いい運動なのです。

 ただ一度腰痛になると、痛みがおさまっても再び腰痛になることもあります。そこで、自分の腰痛のタイプを知り、それを改善するための工夫をすることが大切です。それは、なにも特別なことをしなくても、生活の中で簡単に実践することができるのです。

 腰痛の原因は、自分でも気づかない生活習慣や姿勢の癖にあることが多いといえます。毎日のちょっとした動きや姿勢が腰に負担をかけていないか、細かく見直していくことが腰痛予防の第一歩となります。

 さて,腰痛の原因には4つのポイントがあります。
次のページでそれらをチェックしてみましょう。

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2007年03月18日

▼ 腰痛予防ポイント1 腰の角度

 人間は、寝ているときは別として、まっすぐ立っているときが一番負担がかからない姿勢なのです。ただ、日常生活では、腰を曲げることが多くなり、どうしても不自然な姿勢になりがちです。

 例えば、歯を磨くときは、どうしても前かがみになります。これが、腰に負担をかけることになるのです。そこでこういうときは腰の曲げ過ぎに注意しましょう。腰の角度は20度以内にするのがポイントです。

 そして、掃除機をかけるときも同じです。掃除するときは、ホースの長さを調整して、上体を伸ばして掃除しましょう。背筋を20度曲げると、直立時に比べて腰には1.5倍の負担がかかるのです。つまり、常に上体をまっすぐに保つのがいいというわけです。

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2007年03月19日

▼ 腰痛予防ポイント2 左右のバランス

 体が前後に折り曲がらない状態と左右に傾かない状態のとき、人間は正しい姿勢となります。ただ、左右が平行になっているかどうか、白分てはなかなかわかりにくいのです。

 例えば、買い物をしたとき、右手に重い買物袋を持つと、どうしても右肩が下がった姿勢になります。こういうときは、荷物を2つに分けて持ち、左右同じぐらいの重さに調節します。そうすると、左右のバランスがとれます。

 また、OLによく見られるのは、ショルダーバッグを掛ける肩が下がっていることです。いつも片側だけにバッグを掛けていると、知らず知らずに姿勢が悪くなってしまいます。できることならバッグはたすき掛けにするといいでしょう。

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2007年03月20日

▼ 腰痛予防ポイント3 長時間同じ姿勢

 台所などで前かがみで立ちっぱなしになると腰に負担がかかります。そこで、蛇口を手前に待ってきて、腰の角度を20度以内にしましょう。また、足元に低い台を持ってきて、片足を交互に乗せるのも効果があります。

 朝起きると腰が痛い人は、寝ている姿勢に問題があります。仰向けに寝て、腰の反りが強い人、背中に手を入れて隙間が大きい人は、足の下にクッションを置くといいでしょう。こうすると、腰がまっすぐになり、腰痛の原因になる腰の反りを防ぐことができます。

 うつ伏せに寝る人は、さらに注意が必要です。そこで、お腹の下にクッションを置くといいでしょう。こうすると、腰の反りはなくなり楽になります。このように寝るときの姿勢を見直すことは、腰痛予防の要になります。

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2007年03月21日

▼ 腰痛予防ポイント4 無理な姿勢

 主婦にとって家事は、前述したように、掃除、台所仕事と、けっこう無理な姿勢を強いられます。

 例えば、目線より高い所に洗濯物を干したり、押し入れの商い所の荷物を出し入れすることがあります。こういうときは、腰を伸ばすため体に負担がかかります。 このような時は、台を使って目線と同じ高さにして、洗濯物を干したり、押し入れの物を出し入れすると、楽に作業が続けることができます。

 また、中腰、前かがみで靴下や靴をはくというのも、腰に負担をかけます。面倒でも、椅子に座って靴下や靴をはくようにすると、背筋をまっすぐに保てるので腰の負担が軽くなります。

 さらに、髪を洗うとき深くかがみますが、浴槽の縁に腰掛けて髪を洗うことで腰が楽になります。

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2007年03月22日

▼ 腰痛を内側から予防 ビタミンB1のパワー

 腰痛を防ぐためには、毎日の食事にも気を使う必要があります。腰痛こ関係がある栄養素は、カルシウム、タンパク質,そしてビタミン類です。

 カルシウムは、骨の主成分ですから、不足しないようにしましょう。そして、
タンパク質は、筋肉,靱帯,骨を強化するには欠かせない栄養素です。

 ビタミンは、B群、C、Eなどが腰痛に関係があります。特に、ビタミンB1は筋肉・神経系疲労の回復、胃痛の緩和に効果があります。B1の1日の所要量は1ミリグラムです。これは、豚肉120グラムで摂取できる量です。

B1は、豚肉のほかレバー、貝類などに豊富に含まれています。さらにニンニクやタマネギを一緒にとると、この2つに含まれるアリシンの効果でB1の吸収がよくなります。

 そして、ギックリ腰しには、ビタミンCとタンパク質が効果的です。Cとタンパク質は、椎間板を上部にする働きがあります。

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2007年03月23日

▼ ギックリ腰対処法

 ギックリ腰は、重い物を持とうとしたとき、急に立ち上がろうとしたときなどに突然襲ってくる腰の痛みです。ドイツ語で「魔女の一撃」と呼ばれ、激痛を伴う腰痛です。医学的には、「腰椎捻挫」「突発腰痛」などといわれています。
 これは、筋肉繊維の断裂で、堅くなった筋肉を急に伸ばしたり捻ったりしているときに起こります。

 もう一つは、腰の捻挫で腰の骨の関節やじん帯が捻挫することで起こります。
 ギックリ腰になったら、当分は絶対動かないことが肝心です。通常は、4~5日絶対安静のあと快方に向かい、1週間ほどで痛みが取れます。この間に、医者に行こうとして、むやみに動いたりすると症状が悪化して、慢性化してしまいます。

 ギックリ腰は、患部を氷で冷やしたり冷湿布をすると痛みが和らいできます。そして、1、2日で、筋肉の痙攣も取れるでしょう。そのあとは、患部を温めて筋肉の血行をよくします。

 また、ギックリ腰は寝ていても、痛みがあるので、痛みがない方を下にして寝るのが基本です。そして、背中を丸めて、膝を深く折り曲げるエビ・スタイルで寝ると楽になります。

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2007年03月24日

▼ 断続的な強い腰痛

 一度痛くなって、すぐ痛みがおさまっても、また痛くなるという腰痛は、鎮痛剤などで炎症を抑えるといいでしよう。

 また、立っていられないほどの強い痛みが断続的に襲ってくる場合は、我慢せず鎮痛剤などで早めに炎症を抑えないと慢性化してしまう恐れがあります。

 解熱鎮痛消炎剤には、アスピリンやアセトアミノフェンなどの成分が含まれています。これらの成分は、腰痛にも効き目があります。

 ただ、こういった鎮痛剤は、胃腸障害を起こしやすいので、食後30分以内に服用するのが基本です。これらの薬は、長期間服用すると、腎臓に悪い影響を与えるので、一時しのぎと考えたほうがよいでしょう。

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2007年03月25日

▼ 我慢できる腰痛

 我慢できる程度の腰痛は、一時的な血行瞳害を起こしていることがあります。こういうときは、血行をよくしてやれば、痛みが和らぎます。その一つの方法が入浴です。39度前後のぬるま湯に10~15分つかると血行がよくなります。

 バスタブに入ったら、肩まで浸かって全身を温めます。そして、バスタブに両手をかけて、足を底につけてしやがみ込みます。こうすることで、腰の筋肉の緊張が取れます。中腰の姿勢ですが、水中なので腰に負担はかかりません。

この入浴とともに、シャワーを併用すると、さらに効果的です。そして、突発的な腰痛でなければ、腰の周りを軽くマッサージしてもいいでしょう。

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2007年03月26日

▼ 軽い腰痛

 長時間のデスクワーク、ロングドライブをしたときなど、腰の筋肉が長時間緊張していたため、腰に痛みが出ることがあります。

 このようなだるい程度の軽い痛みのときは、皮膚差通して筋肉や関節などへ薬剤を浸透させる湿布で痛みを鎮めることができます。湿布には、冷やすタイプと温めるタイプがあります。気持ちいいと感じるなら、どちらでもかまいません。

 冷やすタイプは、長時間貼っていると効果がなくなるので、30分くらいしたらはがして、しばらくしたらまた貼るという繰り返しをします。また、温めるタイプは、痛む部分の血行をよくすることが目的です。そのため貼った部分にビニールなどをかふせて短時間に汗をかくようにするとより効果的でしょう。

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2007年03月27日

▼ 腰痛でも,こんなときはすぐ病院へ

 慢性的な腰痛の場合、ある程度症状が予期できますが、突然襲ってきた激しい痛みは、応急処置をしたあと、病院で診察を受けることです。

 また、ギックリ腰の場合、とりあえず安静にするのが基本ですが、症状によっては、救急車を呼ふなどして、病院へ行くことです。腰痛に関しては、雑誌、書籍などで素人療法が紹介されています。それを真に受けるととんでもないことになることもあるのです。

 特に、次のようなケースは神経を痛めている可能性があるので、早めに処置をする必要があります。、

● 激しい痛みが襲ってきて、そのあと急に尿が出なくなった、あるいは便秘に なったとき。

● 激しい痛みから、麻蝉が足先にきて、膝、腰とだんだん上がってきて、周り に広がったとき。

● 足の親指、さらにふくらはぎに力が入らないとき。

● 激しい痛みのあと、安静にしていても、どんどん痛みが激しくなり、快方に 向かわないとき。

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2007年03月28日

▼ 腰痛解消体操

腰痛は、筋肉の疲労が原因となることがあります。そのため、日頃から筋肉を鍛えて腰痛を予防することが大切です。鍛えるのは、腹筋、背筋、大腿筋です。ただし、腰に痛みがあるときは、体操をしないようにしましょう 。

1) 曲がった骨を矯正する

タオルを頭上で両手で持ち、ゆっくりと息を吐きながら左右に5回ずつ曲げる。 
2) 腹筋を鍛える

椅子の背もたれに回したタオルを、引っばるようにして腹筋に力を入れていく。 息を吐きながら20秒間続ける。

3) 背筋を鍛える

椅子の背もたれに背中をつけるようなイメージで足にかけたタオルを引っぱる。 20秒間続ける。

4) 背筋と腹筋を鍛える

背筋を曲げないようにできるだけお腹に近づけて電話帳を持ち上げる。

5) 大腿筋を鍛える その1

片方の膝を曲げ、足で円を描くようにゆっくりと大きく股関節を回す。

6) 大腸筋を鍛える その2

タオルを使い片足ずつ胸につけるように引っぱる。

7) 大腿筋を鍛える・

片方の足首を持ち、ひねりを加え,抱きかかえるようにして体に近づける。

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2007年03月29日

▼ 腰痛6カ条

1) 腰痛は今や国民病である

 「推定で1000万人。最近では子供たちも腰痛に」


2) 筋肉が弱く、血行が悪いと腰痛になりやすい

「日頃から運動をして筋肉をつけ、血行をよくすることで、腰痛は防げる」


3) 姿勢の悪さが腰痛を引き起こす

「長時間同じ姿勢でいない、
バッグや荷物を持つときは左右交互に持つようにするなど、
日常の姿勢に気をつける」


4) 前かがみの姿勢、うつ伏せ寝、ハイヒールをはくと、
大腿筋に負担がかり腰痛の厚因になる


5) カルシウム、タンパク質、ビタミン81を積極的にとるようにする

 「カルシウム、タンパク質は骨や筋肉の強化に、
  ビタミンB1は筋肉・神経系疲労の回復、筋肉痛の緩和に効果がある」


6) 素人判断は禁物。痛みがおさまらないときはすぐ病院へ

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